TECHNOLOGY 技術紹介

バフ研磨

輝きという命を吹き込む金属研磨

バフ研磨とは、日本のものづくりで用いられる表面処理加工で、主に仕上がりの美しさのために用いられる金属研磨手法のひとつです。バフとは、「磨いて輝かせる」を意味する英語「buff(バフ)」が語源ですが、昭和の時代には「羽布研磨」という当て字を使用することもありました。

バフに天然接着剤の膠(にかわ)を塗布し、「バフ粉」と呼ばれる研磨材を付け、乾燥させた後、研磨機(回転モーター機)に取り付け、毎分2,000~3,000回転させ、バフに対象製品を押し当てながら磨きあげていきます。
研磨材には、「#60、#80、#150、#180、#200、#220、#250・・・」などの細かな番手設定があり、紙ペーパーと同様に大きくなるほど面粗度が細かくなります。

メッキ部品や塗装部品(カラー塗装・クリア塗装)、アルマイト、ショットブラストなど、最終製品がどのように仕上がるかにより、バフのかけ方と工程を調整します。

材質の質感を最大限に生
み出す金属研磨の技術。
この分野だけは、絶対に
他には負けない自信を持
ち取り組んでいます。

製造部 次長 三坂 勝紀

切削加工

CNC加工機を導入
高精度な量産型加工体制を
構築

切削加工とは、工作機械と切削工具を用いて各種材料(被削材)を削り、所要の形状・寸法に加工する工程です。
加工には、内径・外径、ねじ切り、面削りなどがあります。加工方法は、大きく分けて2種類あり、「被削材を固定し工具を回転させて切削する方法」と「工具を固定し被削材を回転させて切削する方法」があります。

昨今、量産工場において、「CNC加工機」が主流となりつつあります。CNCとは数値によって制御し、一連の動作をプログラム化した指令によって自動で実行する工作機械のことです。
当社ではこれを積極的に導入し、量産型加工体制を構築しております。また、工作機械には必要に応じ付加軸の追加、切削工具には特殊刃具などを使用し、短時間で高精度な加工ができる工法を選択し、安定した生産活動を行っています。そして、加工精度は、三次元測定機や形状測定器などの精密測定器を用いて管理し、高品質を保証しています。

製品特性や品質、用途に応じた加工方法
を選定し、自社製治工具と装置によって
最適な生産方式を選択。
要求事項に応じた高効
率生産に取り組んでい
ます。

執行役員 製造部長 刑部 安充

切削加工

立型マシニングセンター[14台]

横型マシニングセンター[7台]

NC旋盤 [8台]

アルミダイカスト鋳造

高精度で鋳肌の美しい鋳物を大量生産

「アルミダイカスト鋳造」は、アルミ合金や亜鉛合金などを溶かし、金型へ圧入して成形する鋳造方法です。圧入することで、高精度で鋳肌の美しい鋳物を大量生産することが可能となります。この方法では金属の金型を使用し実施します。  

「アルミダイカスト鋳造」は、大量生産を目的とする場合にはメリットがありますが、一方で、小ロットでの生産には「アルミ鋳造(金型鋳造)」が適しているため、受注内容により最適な手法を用いて対応します。

2021年 国内に鋳造工場を新設

アルミJIS規格 ADC12・ADC3・ADC6・ADC14 に対応

当社では、新たに鋳造事業へも進出し、鋳造設備を計5台保有します。
溶解炉を鋳造機ごと個別に対応し、離型剤の塗布と取り出しをロボットで対応することで、アルミJIS規格「ADC12」「ADC3」「ADC6」「ADC14」の4種類の材質を生産することが可能となります。二輪部品、四輪部品、船外機部品、各種汎用部品など、多機種多様な製品への対応を実現いたします。

アルミ製造の社内一貫体制が整っている
ため、各工程間における課題をタイムリ
ーに社内で解決でき、最適なものを提案
・製造することが可能と
なります。『減圧鋳造技
術』を導入し、高品質な
鋳造を実現します。

技術部鋳造技術課 課長 山中 博一

所有鋳造設備

ダイカストマシン800t[2台]

ダイカストマシン500t[3台]

ダイカストマシン350t[4台]

品質管理

高精度な測定機器を駆使し
安定した供給を実現

門型の「CNC及び手動式の三次元測定機」「3Dスキャナ型三次元測定機(計3台)」「輪郭形状粗さ測定器」を使って、高精度な切削加工の測定に対応。またアムスラーによる強度試験、成分分析機などを使用し品質を担保しています。

塗装外観部品の品質保証

出荷検査グループでは塗装品を中心に、毎日3,000~4,000個の製品に対して密着、膜厚、外観検査を実施、出荷前最終品質保証を実施しています。

「高品質なものづくり」を目指し
社員一丸となり日々進化を続ける

月例の社内品質会議を実施し、品質状況を説明すると共に、各部署で発生した品質問題に対して、真因追及と対策を行います。
製品品質の安定・向上はいかに不良・不具合の予兆を見つけるか?経験した不良・不具合の失敗から次に活かすためには何をすれば良いのか?社員一丸となり知恵を絞り、日々の業務を通じて「高品質なものづくり」を追求しています。

国際規格「ISO9001」「ISO14001」を取得

当社では、2002年に「ISO9001」、2004年に「ISO14001」を取得しています。
ものづくりの根幹は現場です。「強い現場」づくりに向けて、全社で「原則活動」を展開し、現場パトロール等を通じて品質の維持管理を計っております。

明和原則活動

ものづくりの「あたりまえ」を
徹底する品質管理の社内原則

この活動以前は、弊社で発生している不良ワースト4を見ると「標準書・手順書の遵守不足」「不適合品の処置誤り」「やりきりじまい」「識別管理などの不徹底」など、ものづくりの基本が守られず発生していたことが分かりました。

当社では、2017年からヤマハ発動機様のご指導のもと、原則活動にてものづくりの原則と活用を導入し、不良品を作らない・流さない体質を作り、作業ルールの徹底を図り、職域階層ごとに役割を徹底させております。

明和品質7原則を作り、「あたりまえ」のことを全員が最後までしっかりやりきる活動『明和原則活動』を実施しております。現在、社内にはヤマハ認定原則トレーナー5名と社内認定トレーナー2名が部署ごとで教育・指導し、各職場の朝礼では「明和原則手帳」をもとに、毎日読み合わせを実施しております。この活動の成果をまとめた発表が、2019年ヤマハ協友会改善事例発表会において最優秀賞を収めました。

「品質」は、お客様からの信頼に直結
する最も重要な要素です。
高品質を維持するためには、「当たり
前のことを地道に積み重ねていくこと
」が求められます。当社では、工程ご
とに「生産準備プロセス」という厳し
い品質管理基準を自ら
定め、徹底することで、
安定した製品供給を実
現しています。

技術部品質保証課 次長 高田 恭助

主要所有設備一覧

設備名 メーカー 仕様 保有台数
ダイカストマシン800t 2
ダイカストマシン500t 芝浦機械 DC500R-M .他 3
ダイカストマシン350t 芝浦機械 DC350R-M 4
横型マシニングセンター 森精機 NHX5000/4台 .他 7
立型マシニングセンター 森精機 NV5000/8台 .他 14
マシニングセンター ブラザー S1000X1N/4台 .他 20
NC旋盤 オークマ.他 V40R.HL20 .他 8
汎用旋盤 ワシノ機械.他 LE-19K.IL 2
汎用フライス 日立精機 MS-V 1
ダンパー圧入機 自社製 1
バフ研磨機 轟製作所 EF848 .他 25
ショット機(ハンドショット含む) SHINTO KOGIO DZB-2MT .他 6
三次元測定機 Mitutoyo Crysta-ApexC776 .他 3
3Dスキャナ型三次元測定器 KEYENCE VL-H2P 1
輪郭形状粗さ測定器 Mitutoyo FTA-W4D3000-D 1
油圧式万能試験機 東京衡機試験機 RAT-30 1
スリップトルク測定器 自社製 1
自動洗浄機 自社製 1
成分分析装置 SHIMADZU PDA-7010 1
X線透視装置 1
T5熱処理炉 1
設備名 ダイカストマシン800t
メーカー
仕様
保有台数 2
設備名 ダイカストマシン500t
メーカー 芝浦機械
仕様 DC500R-M .他
保有台数 3
設備名 ダイカストマシン350t
メーカー 芝浦機械
仕様 DC350R-M
保有台数 4
設備名 横型マシニングセンター
メーカー 森精機
仕様 NHX5000/4台 .他
保有台数 7
設備名 立型マシニングセンター
メーカー 森精機
仕様 NV5000/8台 .他
保有台数 14
設備名 マシニングセンター
メーカー ブラザー
仕様 S1000X1N/4台 .他
保有台数 20
設備名 NC旋盤
メーカー オークマ.他
仕様 V40R.HL20 .他
保有台数 8
設備名 汎用旋盤
メーカー ワシノ機械.他
仕様 LE-19K.IL
保有台数 2
設備名 汎用フライス
メーカー 日立精機
仕様 MS-V
保有台数 1
設備名 ダンパー圧入機
メーカー 自社製
仕様
保有台数 1
設備名 バフ研磨機
メーカー 轟製作所
仕様 EF848 .他
保有台数 25
設備名 ショット機(ハンドショット含む)
メーカー SHINTO KOGIO
仕様 DZB-2MT .他
保有台数 6
設備名 三次元測定機
メーカー Mitutoyo
仕様 Crysta-ApexC776 .他
保有台数 3
設備名 3Dスキャナ型三次元測定器
メーカー KEYENCE
仕様 VL-H2P
保有台数 1
設備名 輪郭形状粗さ測定器
メーカー Mitutoyo
仕様 FTA-W4D3000-D
保有台数 1
設備名 油圧式万能試験機
メーカー 東京衡機試験機
仕様 RAT-30
保有台数 1
設備名 スリップトルク測定器
メーカー 自社製
仕様
保有台数 1
設備名 自動洗浄機
メーカー 自社製
仕様
保有台数 1
設備名 成分分析装置
メーカー SHIMADZU
仕様 PDA-7010
保有台数 1
設備名 X線透視装置
メーカー
仕様
保有台数 1
設備名 T5熱処理炉
メーカー
仕様
保有台数 1